スマイル瓢箪山
岡本定雄さん
「40年間の街の想いを受け継ぐ男」
「思い入れのある活動は40年間の役員活動全て。」と語る岡本さんは、地域に特化した商店街づくりを目指し、日々新しいことにチャレンジしている。例えば、初午祭に小学生が商店街を練り歩く「ひょうたんみこし」。これは大学生と連携し巨大ひょうたんを作る作業から始まった。竹を切り、輪を作り、ちょうちんの要領で作っていく。その後、小学校や商店街の各店舗の協力を得て、実現にたどり着いた。これは一人の力では叶えられない。スマイル瓢箪山の一人ひとりの役割分担や行政や大学などのさまざまな団体との連携、そして、商店街内の200店舗を越えるお店の協力があってこその実現である。「新しい波風を起こすことは、まちの人を巻き込む大きな動きとなり、町の活性化へとつながる。」岡本さんはそう考えている。ひょうたんみこしをはじめたのもそんな思いからだ。今年3月、サンロード商店街に「キューたんステーション」という名前の情報発信基地がオープンする。地域の人にも気軽に立ち寄ってもらい、情報交換をできるような場所を目指す。今後も岡本定雄の動きには目が離せない。
「ひょうたんをこよなく愛するおじさん」
瓢箪山にひょうたんをイメージつけたのも岡本さんである。瓢箪山商店街の店で鮮やかな色のひょうたんの置物を目にしたことはないだろうか。実は、そのひょうたん、すべて岡本さんが作成しているのだ。各店舗にひょうたんを配ったり、種を渡したり、お店を渡り歩くひょうたん作品もある。岡本さんのひょうたんづくりは、5年前にさかのぼる。知名度アップを目標に、地名をピックアップしてひょうたんにまつわるイベントを行なったことがきっかけだった。だんだんとひょうたんに惹かれ始め、独学でひょうたんを栽培し加工をするようになる。今では1000個を超えるひょうたんを作成したという。ひょうたんをつくる工程で一番苦労するのは「腐らす」工程だ。水につけ、腐らせた中身を取り出すのだ。においもすごければ手間もかかる。そんな作業をたった一人でやっている。それを年間200~300個つくるのだから、たいへんな労力だ。ただひょうたんは売らないと言い切る岡本さん。「まだ売れるほどの出来ではないから。」と遠慮がちに言うが、ひょうたんで街をいっぱいにしたいと言う思いは人一倍強い。千成瓢箪と呼ばれるように、縁起の良いひょうたんをどのお店にも置いてほしいからなのだ。「ひょうたんがシンボルとなりお守りとなって街じたいが成長していけたら。」そんな思いを胸に岡本さんは今日も街にひょうたんを作り続ける。
●アクセス情報
サンチップ情報プラザ
・所在地:大阪府東大阪市本町8-21
・電話番号:072-982-0411
・営業時間:(平日)AM10:00~PM5:00(土曜)AM10:00~PM1:00
・定休日:日曜日 祝日
往生院六萬寺 住職
川口哲秀さん
「1000年の歴史を持つ往生院の住職」
ひょうたん山全域を見渡すことができる高台に位置する、往生院六萬寺。現住職は川口哲秀さん。川口さんは毎日のおつとめのほか、往生院にある約2000軒のお墓を守り、管理している。境内に南北朝時代の武将・楠木正行の墓所がある。。
「古民具の精神を伝える男」
往生院の中には「民具供養館」という施設がある。ここでは、住職である川口さんが集めた古民具(今ではもう使われなくなった古い道具)を展示している。江戸時代に使用されていた洒落看板から、初期の肩掛け式の大きな携帯電話など、その数は約8000点に及ぶ。川口さんが古民具を集め始めたのは、昭和40年ごろ。川口さんの父である前住職が亡くなり、前住職が生前集めていた古民具を整理したのがきっかけだった。「それまでは古民具を集める父を見ては『がらくたを集めているなあ』と思っていたが、あらためて見直したとき、古民具とは今につながる「過程」であることに気付いた。」民具供養館に展示されている道具の中に、「首木」というものがある。牛に農具を引かせるために使っていた、首にかける“かせ”のことだ。首木には10キロをこえる「犂」を取り付け、牛に田んぼを耕させた。「昔の生活は米作りが中心。その一番はじめの工程であるあら起こしは、牛の力を借りなければどうにもならなかった。首木が牛の体に食い込み、血がにじむこともあった。」昭和40年ごろまでは往生院周辺でも牛が田んぼを耕していたが、その後、出現した耕耘機にその役目を取って代わられてしまう。「日々新しい道具が生まれ、わたしたちの生活は便利になっている。ただ、そこに至るまでの過程をわすれてはいけない。」と語る川口さん。「温故知新ということばのとおり、故きを温ねて新しきを知る姿勢をもつことが大事。収集した古民具を多くの人に見て触れてもらうことで、古民具のもつ精神を伝えていけたら。」
●アクセス情報
往生院六萬寺
・所在地:大阪府東大阪市六万寺町1?22?36
・電話番号:072?981?2597
・開門時間:午前6時~午後5時(お墓参りの方以外は事前連絡が必要) 入山は午後4時半まで
・民具供養館:見学には事前連絡が必要 無料

